Pudgy Penguinsチームが展開するL2チェーン「Abstract」
今回は、人気NFTプロジェクト「Pudgy Penguins」が開発している最新のレイヤー2チェーン「Abstract」について書いていきます。
しばらくの間、synschismo Researchの更新頻度をあげて、サクッと読めるような長さの記事を出していこうと考えています。
プロジェクトの背景と目的
NFTプロジェクトであるPudgy Penguinsを運営するチームとCube Labsは、Ethereum上でスケーラビリティとセキュリティを両立させるL2チェーン「Abstract」を開発しています。
このプロジェクトは、ブロックチェーン技術が持つ複雑さを軽減し、Web3へのアクセスを拡大することで、一般ユーザーにとってより身近な存在とすることを目指しています。「Abstract」は、Web2の使い勝手に匹敵するユーザー体験を提供し、消費者がデジタル資産をより直感的に管理できる環境を整えます。
Abstractの現在の状況
展開されるアプリケーションについて
現在はまだテストネットで、まだ具体的なdAppsの公表はされていません。
ただ、今後Abstract上で展開予定のアプリは、予測市場アプリの「Multiplier」やオンチェーンRPGゲームのOnchain Heroes のようなエンタメ要素強いアプリがローンチを予定しています。
また、Pudgy Penguinsチームが運営していることもあるため、Pudgy PenguinのAbstractへの移行や、新規のコレクション発行、関連ゲームタイトルの発表などの展開可能性がありそうです。
技術要素について
Abstractは、ZK(ゼロ知識)技術やEigen DAを駆使し、低コストで高性能なトランザクション処理を実現を目指しています。また、Ethereumのセキュリティと互換性を備えているため、既存のEthereumベースのスマートコントラクトの利用も移行可能にするようです。
資金調達について
Pudgy Penguinsの親会社であるIgloo, Inc.は、ブロックチェーン技術開発に特化した新部門「Cube Labs」を設立し、Founders Fundを中心に、Fenbushi Capital、1kx、Everest Ventures Group、Selini Capitalが参加し、1100万ドルの資金調達が行われています。
https://x.com/AbstractChain/status/1815771462671737309
コミュニティとブランド戦略
「Abstract」には、Pudgy Penguinsのブランドの強みを活かし、ユーザー獲得コストを抑えつつ、新しい消費者層へリーチする戦略がとられています。
最近ではPudgy Penguinsは、
Pudgy PenguinsのおもちゃであるPudgy Toys with Pudgy Worldが全国2,000店舗以上に展開
Pudgy PenguinsのカードゲームであるVibesの展開
NFTのIPライセンスプラットフォームOverpassIPへの展開
など、IP事業を広げていっています。こういったアプリケーションレイヤーからAbstractに移行し、エコシステムを作り上げていくことも考えられます。
また、初心者でも利用しやすいインターフェースを提供し、ブロックチェーンの敷居を下げることで、さらなるユーザー拡大を目指しています。
まとめ
Pudgy Penguinsチームが推進する「Abstract」は、ユーザー体験にフォーカスしたL2チェーンとして、ブロックチェーン技術の普及に貢献することが期待されています。
セキュリティとスケーラビリティを両立する技術基盤に加え、ブランドの魅力を最大限に活用することで、多くのユーザーに支持されるプラットフォームとなるでしょう。